今日はBlueNote東京でリチャードボナのLIVEを見てきました。
リチャードボナをご存知の方は少ないかもしれませんが、僕には大好きを越えて、なんだか存在が信じられないというか神秘的な存在の一応ベーシストです。
演奏は予想を越えて素晴らしく、バンドメンバーはさすがリチャードが選んだだけの事はあるなという感じでした。余計な事、派手な事はしませんが確実に全員に存在感があり、全体としてこの世のものとは思えない世界を展開していました。
いやー、ここまで感動のLIVEは初めてかも。
というわけで、余りに感動したので帰るのを止めて2ndも見ることにしました。
地球に生まれてヨカッタ…。
(以下、あまりに感動したので帰宅後の追記)
リチャードボナを初めて知ったのはメセニーグループのDVDを見たときでした。そのDVDは最初に見たい曲だけ見て、あとはちょっとゴロンとしてウトウトしながら眺めていました。
日曜のお父さんが寝転がりながらテレビを見てて、明らかに眠っているから家族がチャンネルかえたら「見てるんだよっ!!」っていう状態に近いものがあります。
半分以上眠りながら聞いていたのですが、どこからか天使のような歌声が…。「あれ?このバンドにボーカルなんていないし、ましてや女性もいないのになぁ、おかしいなぁ」と思って起き上がって画面を確認すると歌っていたのは女性ではなくアフリカ系黒人の人でした。「こいつはただものじゃないな」と思いながら彼に注目してほかの曲を見ていたら度肝を抜かれました。ボイス、ギター、パーカッション、とにかく何でも演奏している…。メンバー紹介でもメセニーが「On everything,Richard Bona!!」だって。On everythingって初めて聞きました。しかもアンコールのソロで初めてベースを取り出し、そのソロがまた半端ない。Richard Bonaという名前を一瞬で覚えました。
彼には楽器がなんだとかは関係ありません。自分の中の音楽を表現するために「何か」があればいいみたいです。
ベースというフォーマットを中心に自分をアウトプット。でもアウトプット先は多数。マルチプレイヤーという言葉も当てはまらない存在です。
彼を形容する言葉はやはり、オイラのご近所トランぺッターの言葉、
「Richard Bonaには音楽の神様が微笑んでいる」
これしかありません。天才、でも足りないと思います。
バンドメンバーの奥ゆかしさも素晴らしいです。メンバーとして確かにリチャードの音楽に貢献しながら自らの存在を「よけいな事はせずに」表現する。同じプレイヤーとして尊敬します。ギターのAdam Stolerはソロこそ少なかったのですがカッティングやシングルノートのリフはとても素晴らしくバンドになくてはならない存在でした。もちろん他のメンバーも同様です。
選曲や曲順もまた素晴らしく良く考えられていると思いました。二回し聞いても全然飽きません。最後の最後にワンコードものをやるってのもニクいです。やられます。
観客のかけ声(フォー!みたいなやつ)までも瞬時にフレーズに取り入れる感覚、またそれが非音楽的にはならないセンス、どれをとってもすごいとしか言いようがありません。音と音楽の垣根はここまで狭められるのか。